(33) 『あかちゃんのうた』


作者の松谷みよ子さんが、「下の子が生まれた頃の独り言のようなもの」とあとがきで書いていらっしゃるように、お母さんが赤ちゃんに向かって話かけているような、歌っているような、そんなやさしい文がとても心地いいです。いわさきちひろさんの淡いタッチの挿絵がまたとても素敵。いわさきちひろさんの描く子供の絵はすばらしいといつも思います。

ずっと前に臨床心理士の方の講演で聞いた、「お子さんが生まれた時を思い出してみてください。無事に生まれてきてくれただけで嬉しかったでしょう?それだけで幸せだったでしょう?それ以上、何を求めるんですか?」という言葉を思い出しました。