実録・鬼嫁日記

夫は今週休みをとっている。
従兄からの誘いもあり、せっかくなので自分の父親を連れて、今日から義父の九州の実家へお墓参りに行った。義父も高齢なので、実家に帰るのも多分これが最後だろうなぁ。たった1泊してくるだけだし、義母も行けばいいのに…というか、普通は行かねばならないと思うんだけど、「ここが痛い」だの「そこが痛い」だのを理由にして行かなかった。
大体実の娘である義姉が、「うちの母親が嫁として同居なんてムリムリ!3日と持ちゃしないわ。だって具合が悪いのを理由に、父の母親のお葬式にも行かなかった人だよ。信じられる?お姑さんのお葬式に行かない嫁なんて」と言うくらいなので、今回もきっと行きたくないのだ。


それが証拠に今朝は何だかすごく張り切って、大量の洗濯物と一緒に布団まで干されていたもの。身体の痛い人に布団干しは絶対にムリ。だって義母は何故かいつも、庭に置いてある物干し竿に布団を干すのだ。

物干し竿に布団を干すのは、高いし竿がしなるのですごく大変で、私だって苦労する。老齢で小柄な義母なら尚のこと大変なはず。実はかなり前にステンレスの布団干しを買ってあるのに、何故かそれは廊下に置いたままで1度も使わず、相変わらず干しにくい竿に大変な思いをして干しているのだ。
それでいていつも「大変、大変」と言っているんだよねぇ。「布団干しを使ったら?」って言うんだけど、「あれはほにゃららで…(よく聞き取れない)」と絶対使わないの。


こういうのは毎度の事。今は目も悪くなって行かなくなったけど、少し前まで義父は趣味の囲碁を打ちに、毎日出かけていた。いつもお昼ちょっと前に出かけるんだけれど(その頃が一番相手がいるらしい)、午前中に買い物に行く義母はしょっちゅう、「碁に出かける前にお昼ご飯を食べさせなきゃいけないから、買い物がいつもゆっくり出来ない」と文句を言うので、「だったらおじいちゃんが出かけてからゆっくり買い物に行けば?」と言うんだけど、そこは絶対に変えないのだ。そして相変わらず同じ文句を言い続ける。

「あ〜、これは別にアドバイスが欲しいわけではないんだ。ただ文句が言いたいだけなのね」と理解してからは右から左に流すことにした。いつもこの調子である。とにかく自分は絶対に人に合わせず、相手を合わせようとする。なかなか大変な人である。


それでも仲良くやって来たつもりだったけど、ある一件以来考えを変えた。用事がない限りなるべく近づかず、あたりさわりのない二世帯同居生活を心がけることに。幸いダダ漏れのわが家と違って、しっかり倹約して貯めていらっしゃるらしい。その大切な財産は1円たりとも残していただかなくて結構なので、いずれは義姉と一緒に住んでいただくか(ムリだろうなぁ)、安心で快適な高齢者用マンションでも買っていただいて、優雅な生活を送ってくれればいいのになぁ…などと、こっそり願う鬼嫁なのだった。