クラッシックギター・コンサート


木村 大さんのコンサートに行ってきました。土曜日の昼間だったためか、客席は満席で、年齢層はかなり高かったです。私が若く見えたもん(笑)。
長いのでたたみます。



木村さんは82年生まれ(あのお方と同い年ですね)。切れ長の目が印象的なほっそりとした方でした。細腰の男性って素敵よねぇ。ジーンズが似合うったら!(どこ見てきた?)プログラムは、1部がイギリスの曲、2部はアメリカの曲で構成されてました。誰もが知っている「アメイジング・グレイス」や「グリーンスリーブス」、超技巧的な「ムーン・タン」「コユンババ」などを堪能してきました。ギターの心地よい音色を聞いていると、ふぅ〜っと睡魔に襲われそうになります。でもトリッキーな曲は、そのテクニックがとても見事で、ギターのあらゆる場所を使って演奏されるんですが、見ていても楽しく、圧倒されました。
クラッシックギターとアコースティックギターの大きく違うところは「弦」だそうです。クラッシックはナイロン弦で、アコギはスチール弦。それぞれの音色の良さがあり、時々アコギのシャキッとした音が欲しくなると言われてました。アコギのギタリストの友達と、会えばお互いの音が羨ましいと話すとか。これからはギターで、色んな可能性を試してみたいそうです。
だいたい1曲終わるごとにMCが入るんですが(ご自分で)、ソフトな声で、曲にまつわる話や、時には営業など交えながら、楽しいお話も聞けました。そしてとても好青年。
始まる前と休憩後に、「携帯電話はマナーモードにするか、電源をお切りください」と注意があったにもかかわらず、ある演奏中の曲が終わる頃、客席から携帯の着メロが流れてきました。ちょっとザワッとなり「え゛〜〜」な雰囲気。そしてその曲の演奏を終えた木村さんが言いました。「さっき、携帯鳴りましたよね?」って。でも怒ってるんじゃなく、ちょっとオチャメに。それで空気がホッとなごみました。そして続けて、「誰にでもハプニングはありますよね。僕にもあります。気にしなくていいですよ〜。楽しくやりましょう」って。この一言でギターはもちろんですけど、人柄もファンになっちゃいましたよ〜。演奏家の方って、神経質な方が多いと思うんですよね。もちろん木村さんもデリケートな演奏をされるんですけど、その心の広さにヤラレちゃいましたね。若干24歳なのに。なんて素敵!
この事件(そんな大そうな)を通して、木村さんと会場に一体感が生まれたような気がして、あたたかいコンサートになりました。
2部の2曲めが終わった後、退場されたので、アンコールの拍手が鳴り続け、再度登場。でも「実はまだ1曲あるんです。でも・・・嬉しい」って言った笑顔がとてもキュートでした。
その日CDお買い上げの方はコンサート後のサイン会に参加できるということで、たくさんの人が並んでました。お若い方が多そうでした。
コンサートの間は、しばし頭の痛い問題など忘れて、癒されました。素敵な時間を過ごす事ができたので、ほんと、行ってよかった♪


余談
この地域は「モーニングコンサート」と銘打って、色んな場所で朝10時頃開演の、クラッシックコンサートが催されてます(最近行ってないんですが)。夜は参加できない主婦が対象で、有料ですが託児もついています。チケット代も夜に比べ、破格の安さ。だから数年前は、時間があれば参加していました。曲目も、誰もが知っているポピュラーなものばかり。最近はCMでもたくさん使われているので、クラッシックを全然知らなくても、充分楽しめる内容になってました。
そこでいつも思ったのは、演奏される方お1人でMCもされるんですが、みなさんとってもお話がお上手だということです。海外生活が長いせいもあるのか、ジョークは上手いし、興味深い話がたくさん聞けて、楽しめるのは、演奏だけではないんですよね。一流の演奏をされる方は、お話も一流だということでしょうか。
以前、佐藤陽子さんのヴァイオリンコンサートに行った時もすごくおもしろかったんですが、こんな事もおっしゃってました。
普段なかなか行けない主婦の方に、コンサートの機会を作るということはすばらしいことだと思い、出演してくださったそうです。でも、普段コンサートは夜なので、それに合わせて自分の体調を整えるそうなんですね。でも今日は朝10時からのコンサート。こんな早いのは始めてなので、そのために前夜は大好きなお酒も我慢して、今朝は5時から起きてシャワーを浴び、その後レッスン。朝10時に万全のコンディションでの演奏を、みなさんに聴いていただくために頑張りました。大変だったんですよ〜(笑)、と。それを聞いて、さすがプロは違うなぁと感心した覚えがあります。
もちろんヴァイオリンの演奏は、文句なくすばらしかったです。