(15) 『とんことり』
- 作者: 筒井頼子,林明子
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1989/02/10
- メディア: 大型本
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知らない街に引っ越してきたかなえ。両親は忙しいし、友達もいないしつまらない。すると玄関の方で「とんことり」と音が。行ってみると玄関ドアの郵便受けの下あたりにすみれの花束が落ちています。次の日も「とんことり」と音がして、今度はたんぽぽの花が。
誰も知らない街で、新しい友達が出来るまでを描いた心あたたまるお話です。久しぶりに読んだら、胸と目頭が熱くなりました。こんな素直な子供の頃が懐かしいです。
■余談
我が家は転勤族なので、うちの娘達は実際にこういうことを何度か経験してきました。
長女にとって、最初の引越しだった時のことです。
彼女は赤ちゃんの時から少し神経質なところがあり、めったにはなかったけれど、1度夜泣きが始まると、火がついたように泣き出し、全然泣き止まなかったりしました。
この引越しの時は確か2歳くらいだったと思うんだけど、引越し先の社宅が自分の家だとは認められなかったようで、玄関からなかなか入ろうとしませんでした。やっと入っても「もう帰る」と言うんですよね(どこに?)。
たまたま私の実家が近かったので、その日は手伝いに来てくれてた両親と実家に帰って行きました。それからしばらくは、私もかなえのお母さんと同じで引越しの後片付けに忙しく、これ幸いとばかりに(おぃ)実家で預かってもらってました。
後で聞いた話ですが、その間夫婦2人しかいなかったので、社宅では「新婚さんが引っ越してきた」という噂になっていたそうです(大笑い)。「なのにベランダに三輪車が置いてあるのはなぜだろう?」とお隣の奥さんは不思議に思ったそうですが(笑)。
結局長女は1週間ほどで戻ってきました。あの頃はあんなに神経質だったのに、今ではその頃が信じられないくらいの図太い神経になっているのは何故なんでしょう(遺伝という噂が…)。変われば変わるものですねぇ。できれば真ん中くらいで止まってほしかったな。