年賀状ひそひそ話


今年もいろんな方から年賀状をいただきました。
一番多いのはやっぱり夫の仕事絡み。
転勤の多い職業だし、年相応に付き合いも広がるためか、年々増えていく傾向にあります。
今や年賀状も多種多彩で、写真だったり、手作りだったり、目を通すだけで楽しい行事の一つです。
残念ながら年賀状のみで近況を知ることもしばしば。


でもね…
昔っから届くたびにイラッとする年賀状があるんですよねぇ。
その年賀状は、一年間の家族の思い出の写真が、ズラーッと15枚くらい並んでいるんです。
子供たちの入学式だとか卒業式はもちろんのこと、部活の試合だとかお稽古事の発表会、最近はみんな大きくなったんで、成人式だとか海外留学、そしてご夫婦の海外旅行…。
最近でこそPCで作ってると思うんだけど、ひと昔前はテーブルに写真を並べて、それをカメラで撮っていたみたい。
そこまで頑張って作ってるのは立派なんでしょうけれど。


これって身内とか親しい友人ならもらって嬉しいかもしれない。
でも大して仲良しでもない人がもらって、果たして嬉しいんだろうか。
だってお稽古事はピアノから始まってお決まりのバレエだし、入学式っていうと名門中学っぽい(ぽいて)。
絶対「ハイソな写真選んでます」って感じなんだもん。
どうみても自慢のオンパレードに見えてしまうの。
それとも単に性格の悪い私の僻み、妬みなんでしょうか。


しかーし!私も大人になりました!(遅すぎ)
最近は「ふぅ〜ん。お元気そうでなにより」と思えるように。
それというのもこちらのご家族は、数年前まで大きな病気や怪我で大変だったことを知っているから。
でも大変だった数年間もこんな年賀状でしたけどね(ふ)。
それをおくびにも出さないって、ある意味偉いのかも…。


と、あまりイラッとしなくなった私ですが、なんとそれを超える大型新人が登場しました。
彼女は私の後輩なんだけど、久しぶりに会ったのをきっかけに年賀状が届くようになったんです。
その年賀状は1/3はイラストだったりするんだけど、残り2/3は活字がびっしり。
その内容はというと、「去年もこんなにたくさんの思い出を作りました」と始まり、旅行だの、コンサートだの、食事会だの、彼女が1年どんなに楽しんだかということが「これでもか!」と書かれていて、最後に「みなさまに支えられてきたからこそ、こんなに素敵な人生を歩んでいられる」と締められておりました。


はぁ、素敵な人生でなによりですこと。
としか言いようがありませんわい。


これも一部の人には楽しい内容かもしれないけど…。
もしかしてこの年賀状をもらった人全員があなたの過ごした一年を知りたがっていると思ってるの?と尋ねたくなりました。
少なくとも私は知りたいなんて思ってないわよ。
要はみなさまに感謝ということなんだろうけど、何だかとっても押しつけがましい。
なんて自己顕示欲に満ちた年賀状なんでしょう!と、今年もついイラッときてしまったんですよねぇ。
これって単に私の性格が悪くて…(以下略)。


「今年こそ会いたいね」と書くものの、毎年会えないような、つまんない年賀状を書いてる私も私だけど、少なくとも不愉快にはしていない…んじゃないかなぁ…たぶん
もちろん悪気があって書いてるんじゃないことはわかっているんだけど、幸せアピールも過ぎれば厭味。
こういう年賀状に出会うたび、自分も気をつけようと思うのでした。